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記事詳細
発達障害と診断されたお子さんの中に隠れた聴覚障害が見つかることがあります
地方独立行政法人りんくう総合医療センター 聴覚・言語支援センター 佐々木美奈先生らの研究では、発達障害が疑われたお子さんの中に、実際には聴覚障害が原因で言語発達が遅れていたケースが報告されました。この研究では、3名のお子さんを対象に詳細な聴覚検査を行い、早期の補聴や言語療法を提供した結果、次のようなことが分かりました。
1. 聴覚障害が見落とされる背景
これらのお子さんは発達障害(自閉スペクトラム症や注意欠如・多動性障害など)や知的障害の診断を受けていました。しかし、実際には聴力が低下していたことが確認されました。聴覚障害があると、言葉を正しく聞き取れず、その結果、発達や行動に影響が出る場合があります。
2. 正確な診断の重要性
専門的な聴覚検査と適切な補聴器や人工内耳を使用することで、言語の理解や表現が改善し、多動性や問題行動が軽減されました。また、2名のお子さんについては、知的障害や発達障害の診断が誤っていたことが判明しました。
3. 早期発見と支援の重要性
聴覚障害が見逃されると、適切な支援が遅れ、言語や発達に大きな影響を及ぼす可能性があります。この研究は、保健所や医療機関で言語発達の遅れが指摘された場合、早期に専門機関での聴覚検査を行うことの重要性を強調しています。
当クリニックでできること
当クリニックでは、以下のサポートを提供しています:
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聴覚検査の実施
お子さんの言葉の遅れや行動の気になる点について、聴覚に問題がないか詳しく確認します。必要に応じて、補聴器の導入が可能です。 -
専門機関との連携
必要に応じて、鎮静下でのABR検査やASSR検査や人工内耳手術を実施可能な大学病院などの専門機関をご紹介します。
気になるサインがある場合はご相談を
- 言葉の発達が遅れている
- 話しかけに反応が薄い
- 指示を聞き取れていないように見える
これらのサインがある場合、聴覚や発達に関する問題の可能性があります。早期に適切な検査を受け、必要な支援を受けることで、お子さんの発達をしっかりサポートできます。
参考文献
佐々木美奈ほか:「発達障害が疑われて聴覚障害の存在がわかりにくかった3症例の経験」小児耳 2019; 40(1): 18–25
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