実は10~15%の人にある!
耳鳴を正しく理解しよう
耳鳴は「明らかな体外音源がないにもかかわらず感じる異常な音感覚」と定義されます(耳鳴診療ガイドライン2019年版から)。つまり、実際には音が鳴っていないのに、音が聞こえる状態をいいます。耳鳴で聞こえる音は、金属が響くような「キーン」という音や、「シーン」という高音や、セミが鳴くような「ジー」「ゴー」という低い音まで様々なものがあります。
約300万人
が
耳鳴に苦しんでいます
耳鳴は人口の10~15%の人にあるといわれています。臨床的に問題となる耳鳴はその約20%、すなわち人口の2~3%であり、日本全国で約300万人が苦痛の強い耳鳴を抱えて耳鼻咽喉科を受診されます。耳鳴を有する頻度は50歳以下の全成人で15.1~29.8%と高く、70歳頃までは年齢とともに増加する傾向がみられます。
原因は何?治療は必要?
聴覚障害(蝸牛や蝸牛神経の障害)により中枢への聴覚信号が低下すると、中枢聴覚路の抑制系の活動が低下し、このため中枢聴覚路に過剰興奮が生じることが耳鳴の発生に関与していると考えられています。通常何らかの原因による耳鳴を感じても、多くの場合、中枢性順応が生じ、耳鳴を認知しないようになります。しかし、この過程で不安や焦燥、緊張などのネガティブな情動反応が生じると耳鳴を持続的に認知するようになります。この経路にはさまざまな自律神経反応も関与し、悪循環の形成を促進します(参考:耳鳴り診療ガイドライン2019年版)。あなたを苦しめている耳鳴についてよく知るために、当院では、「難聴・耳鳴りの9割はよくなる(新田清一著 マキノ出版)」を読んでから来院されることをお勧めしています。耳鳴の原因は以下の表のようにさまざまですが、急に起こった耳鳴は実は突発性難聴が原因だったということもあります。 突発性難聴は早期発見・早期治療開始が必要になります。また、難聴を伴う耳鳴の場合、補聴器による音響療法で中枢聴覚路の過剰興奮を抑制する方法もあります。そのため、自己判断で対処や我慢せず、耳鳴を感じたら耳鼻咽喉科に相談して下さい。
- 耳鳴の主な原因 -
| 感音難聴 | 突発性難聴・音響外傷・急性低音障害型感音難聴・メニエール病・頭部外傷・薬剤性難聴・心因性難聴・ムンブスろう・蝸牛神経炎・Hunt症候群・その他の原因不明内耳性難聴ムンブスろう・蝸牛神経炎・Hunt症候群・その他の原因不明内耳性難聴 |
|---|---|
| 伝音難聴 | 耳硬化症・急性中耳炎・慢性中耳炎・中耳奇形・耳手術例 |
|
混合性 難聴 |
中耳性難聴+滲出性中耳炎 |
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無難聴性 耳鳴 |
(立木孝:耳鳴りの診断.神崎仁編. CLIENT21No.6聴覚. 2000;296-301.より引用)
当院では約2年間で324名の患者様が
耳鳴で来院されています。
※2019年12月~2021年9月
当院では耳鳴を主訴に来院された方に対して詳しく検査を行います。検査だけで30~50分程度かかり、検査結果の説明まで含めると1時間半ほどお時間を頂きます。必ず電話での予約をお願いします。また、直接来院(予約なしでの来院)の場合だと、検査のみ行い結果説明は後日となる可能性があります。あらかじめご了承ください。
※耳鳴のために夜眠れない、イライラする、絶望的な気持ちになるなど精神症状の悪化を疑う時は心療内科へ紹介します。
※耳鳴や難聴の状況から頭部MRI等での評価が必要な場合は、脳神経外科や総合病院へ紹介します。
主な検査方法
INSEPTION
治療方法
TREATMANT
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耳鳴の正しい理解
(耳鳴の教育的カウンセリング)聞こえの仕組み、器質的疾患の有無、耳鳴発生のメカニズム、耳鳴増悪のメカニズム、治療方法、治療目標、一般的な経過などについて説明します。
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音響療法
マスキングによる効果、耳鳴への順応効果、耳鳴によるストレスや緊張を和らげる効果、耳鳴への注意をそらす効果、リラックス効果、耳鳴に関連する大脳皮質の再構築と活性化などが期待される治療法です。
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補聴器による音響療法
中枢の過活動を制御する効果、耳鳴のコントラストを少なくする効果、コミュニケーションの改善効果が期待される治療法です。
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薬物療法
推奨される薬物療法はございませんが、突発性難聴などの急性難聴に伴う耳鳴の場合などでは、急性難聴に対して早期の治療が必要になります。また、耳鳴に伴う「うつ病・不眠・不安」の症状に対しては、重症度に応じて心療内科での治療を推奨しております。
補聴器治療の効果について
EFFECT
当院の難聴のある耳鳴症例へ補聴器を用いた治療を行い、
その治療効果を検討し、
2020年12月に学会発表したものです。
チェックで確認
あなたの耳鳴重症度
耳鳴の日常生活への支障度に関する質問紙-日本語版Tinnitus Handicap Inventory(THI)新版
それぞれの質問に対して「よくある・たまにある・ない」で答えてください。
最も当てはまる項目にチェックを入れてください。
受診の流れ
FLOW
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01 電話予約
耳鳴の検査・相談をご希望される場合は、電話でのご予約をお願いしています。予約のお電話は診療時間内で受け付けております。
TEL:0942-38-0801 -
02 耳鳴問診の実施
Web問診表の記入をお願いします。耳鳴に関する問診(日本語版THI新版)などを記入していただきます。
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03 診察
鼓膜の状態や耳垢が詰まっていないかを細いカメラを使って確認します。
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04 検査
耳鳴の原因の推定のために様々な検査をさせていただきます。
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05 検査結果説明
医師より検査結果の説明があります。その後、今後の方針(治療法など)についてご説明させていただきます。