当院では、これまでに様々な聴力補償の方法を取り入れてきました。
今回は三重病院や三重大学病院耳鼻咽喉科の先生方が発表された論文をもとに、新しい補聴器「軟骨伝導補聴器」についてご紹介します。
軟骨伝導補聴器とは?
軟骨伝導補聴器は、耳の軟骨を振動させて音を伝える最新の補聴器です。2017年に日本で開発され、小型で軽量、装着時の違和感が少ないことが特徴です。従来の骨導補聴器と比べ、テープで簡単に装着できるため、装用時の痛みも軽減されます。
どのような方に適しているの?
軟骨伝導補聴器は、特に次のような症状をお持ちの方に有効とされています。
- 外耳道が閉鎖されている方(外耳道閉鎖症)
- 外耳道が狭く、通常の補聴器が装用できない方
- 慢性中耳炎などの耳の病気で従来の気導補聴器が使いにくい方
これらの方々にとって、軟骨伝導補聴器は装用感が良く、使いやすい補聴器として効果が期待されています。
三重での研究結果
三重病院や三重大学病院での研究では、2021年から2022年にかけて13名の小児を対象に軟骨伝導補聴器の試聴が行われました。その結果、特に両側難聴と骨導補聴器装用群では、従来の骨導補聴器よりも快適に使用できたことが分かりました。両耳での聴こえの良さを理由として挙げたケースもありました。
どのように試してみることができるの?
軟骨伝導補聴器は、まず試聴を行い、適応が確認された後、実際に使用することができます。気になる方やお子様の聴力に関してご心配のある方は、ぜひ一度ご相談ください。試聴の結果に基づき、医師と相談しながら最適な補聴器を選んでいきます。
参考文献:
- 「軟骨伝導補聴器を適合した小児例の検討」(Audiology Japan 66, 536-543, 2023)
軟骨伝導補聴器は、新しい聴力サポートの一環として、今後ますます注目される技術です。気になる方はぜひ当院までお問い合わせください。