耳鳴りは「治らない」「年のせい」と諦めていませんか?

耳鳴りは「治らない」「年のせい」と諦めていませんか?
「キーン」「ジー」と鳴り止まない耳鳴り。「病院に行っても『年のせいだから慣れるしかない』『治らない』と言われてしまった」と、一人で苦しみを抱え込んでいませんか? かつては「治らない病気」と言われがちだった耳鳴りですが、近年は研究が進み、**「決して治らない病気ではない(適切なケアで克服できる)」**ことがわかっています。
耳鳴りは「耳」ではなく「脳」で起きています
耳鳴りは、耳そのものが鳴っているわけではありません。加齢やストレス、わずかな聴力低下などによって耳から脳へ届く音の入力が減ると、脳は不足した音を補おうとして、無理に感度(ボリューム)を上げすぎてしまいます。ラジオの電波が弱い時にボリュームをめいっぱい上げると「ザー」という雑音が大きくなるのと同じように、脳の過剰反応が「耳鳴り」として聞こえているのです。
目標は「完全に消すこと」ではなく「気にならなくなること」
耳鳴りが気になって不安やストレスを感じると、脳は耳鳴りを「危険な音」として認識し、さらに注意が向いて苦痛が増す「悪循環」に陥ります。 当院での治療のゴールは、耳鳴りをゼロにして消してしまうことではありません。**「冷蔵庫やエアコンの音のように、鳴っていても気にならなくなること(順応)」**を目指します。耳鳴りの仕組みを正しく知るだけでも、不安が和らぎ症状が改善する方が多くいらっしゃいます。
脳の興奮を鎮める「音響療法」
静かな場所では耳鳴りが際立ってしまうため、川のせせらぎなどの自然音をかすかに流しておく「環境音療法」が効果的です。 また、難聴を伴う耳鳴りの場合、**「補聴器」の使用が大変有効です。補聴器は単に音を大きくするだけではなく、不足している音を脳に届けることで脳の過剰な興奮を鎮める「耳鳴りの治療器」**として機能します。 耳鳴りは一人で我慢する時代ではありません。今のタイミングでケアに取り組むことで、生活の質は必ず改善していきます。変化を感じたら、一人で抱え込まずに、ぜひ一度ご相談ください。焦らずゆっくり、一緒に取り組んでいきましょう。
監修医情報
医師24年目、2013年開院のはかたみち耳鼻咽喉科院長。 耳鼻咽喉科専門医。