アレルギー性鼻炎と中耳炎の関係について|はかたみち耳鼻咽喉科|福岡県久留米市の耳鼻科・耳鼻咽喉科

トピックス TOPICSTOPICS

アレルギー性鼻炎と中耳炎の関係について

中耳炎は、小児によく見られる耳の病気で、耳の痛みや聞こえにくさの原因になります。特に、アレルギー性鼻炎を持つお子さんは、中耳炎になりやすいことが近年の研究で示されています。今回、Haewon Byeon 先生が発表した研究(2019年)では、アレルギー性鼻炎を持つ子どもは、中耳炎を発症するリスクが2倍以上高いことが明らかになりました。
 

アレルギー性鼻炎と中耳炎の関係

アレルギー性鼻炎とは、花粉やハウスダストなどのアレルゲンによって鼻の粘膜が炎症を起こし、鼻水・くしゃみ・鼻づまりなどの症状が続く病気です。この炎症は、鼻だけでなく耳と鼻をつなぐ耳管(じかん)の働きにも影響を及ぼすことがわかっています。
 

耳管は、中耳の空気を調整し、余分な液体を排出する役割を持っています。しかし、アレルギー性鼻炎の影響で耳管が腫れたり、閉塞しやすくなったりすると、中耳にたまった液体が排出されにくくなり、中耳炎の原因となるのです。特に、小児は耳管が短く、傾きも少ないため、大人よりもこの影響を受けやすいとされています。
 

研究結果のポイント

Haewon Byeon 先生の研究では、韓国の7歳から12歳の小児472名を対象に、アレルギー性鼻炎と中耳炎の関連性が調査されました。その結果、
✅ アレルギー性鼻炎のあるお子さんの37.2%が中耳炎を発症
✅ アレルギー性鼻炎のないお子さんの22.7%が中耳炎を発症
アレルギー性鼻炎があると、中耳炎のリスクが約2倍

この研究では、年齢・性別・世帯の所得などの要因を調整した後でも、アレルギー性鼻炎が中耳炎のリスクを高める独立した要因であることが確認されました。
 

アレルギー性鼻炎による中耳炎の予防策

アレルギー性鼻炎を適切に管理することで、中耳炎の発症リスクを抑えられる可能性があります。次のような対策を行い、早めのケアを心がけましょう。

1. アレルギー性鼻炎の治療を継続する

アレルギー性鼻炎の症状を抑えることで、耳管の腫れを軽減し、中耳炎を予防できる可能性があります。以下の治療が効果的とされています。
抗ヒスタミン薬(アレルギーの反応を抑える)

お子さんの症状に応じて、医師と相談しながら治療を継続しましょう。

2. 鼻のケアを徹底する

鼻のケアをしっかり行うことで、耳への影響を最小限に抑えることができます。
こまめに鼻をかむ(片方ずつ優しく)
空気清浄機や加湿器を活用する(アレルゲンを減らす)

特に、鼻をすすらずに正しい方法で鼻をかむことが重要です。鼻水をすすると、耳管を通じて中耳に細菌やウイルスが入り込み、中耳炎のリスクが高まります。

3. 早めに耳鼻咽喉科を受診する

✅ お子さんが**「耳が痛い」「聞こえにくい」と訴える**
風邪の後に耳の違和感が続く
中耳炎を繰り返している

このような症状がある場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。中耳炎は適切な治療を受けることで、重症化や慢性化を防ぐことができます
 

まとめ

  • アレルギー性鼻炎を持つお子さんは、中耳炎を発症するリスクが2倍以上高いことが研究で確認されました。
  • アレルギーによる耳管の腫れが中耳炎の原因となる可能性があるため、アレルギー性鼻炎の管理が重要です。
  • 鼻のケアを徹底し、症状が続く場合は早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。

お子さんの耳や鼻の症状で不安がある場合は、お気軽に耳鼻咽喉科へご相談ください。適切なケアを行うことで、中耳炎のリスクを軽減し、お子さんの健康を守ることができます。
 

📌 参考文献:H. Byeon et al. "The association between allergic rhinitis and otitis media: A national representative sample of in South Korean children." Scientific Reportshttps://doi.org/10.1038/s41598-018-38369-7., 9 (2019).