聴力と脳の働きには深い関係があります
近年の国際的な研究では、中年期以降(55歳以上)における聴力の低下が、認知機能の低下と関係していることが報告されています。
この研究は、耳の健康と脳の健康のつながりを示す大変興味深い内容です。
研究の概要
2025年に老年学領域の国際誌 npj Agingに掲載された研究では、55歳以上の117名を対象に、**聴力と認知機能(注意力・情報処理速度など)**の関係が調べられました。
参加者は
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**補聴器を使用していない方(非使用群)**と
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3年以上補聴器を使用している方(長期使用群)
の2つのグループに分けられ、
それぞれの聴力と認知機能スコアが比較されました。
主な結果
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補聴器を使用していない人では、聴力が悪化するほど注意力や処理速度の低下がみられる傾向がありました。
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一方、補聴器を長期的に使用している人では、聴力と認知機能の間に有意な関連が見られませんでした。
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特に、平均聴力が38.75dBHLを超えると認知機能低下リスクが高まることが明らかになりました。
この結果は、聴覚刺激を脳に届け続けること(補聴器使用)が、認知機能低下の予防につながる可能性を示唆しています。

なぜ「耳の健康」が「脳の健康」につながるのか
耳から入る音の情報は、脳の多くの領域で処理されます。
聞こえが低下すると、脳への刺激が減り、「聞き取ろうとする努力負担」が増加します。
この状態が続くと、記憶力・注意力・理解力などの働きが少しずつ弱まることが知られています。
したがって、聴力の維持や早期の補聴器装用は、脳への刺激を保ち、認知機能を守る上でも大切です。
当院での取り組み
はかたみち耳鼻咽喉科では、
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聴力検査(純音・語音・装用下評価)
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補聴器フィッティング(宇都宮法による調整等)
を通じて、**「聞こえ」**をサポートしています。
聞こえに不安がある方は、早めのご相談をおすすめいたします。
参考文献
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Nishiyama, Takanori et al. “Relationship between hearing thresholds and cognitive function in hearing aid non-users and long-term users post-midlife.” npj aging vol. 11,1 14. 24 Feb. 2025, doi:10.1038/s41514-025-00203-6